防音設計の課題

防音設計の最も難しい課題は、設計技術ではなく、依頼者の心です。

どんな優れた提案も防音技術も価値を認めてもらえなければ、相手には響きません。

たとえば、木造の価値や長所を理解できない人には、防音職人の設計内容は理解されないでしょう。もしかしたら、永遠に解決できない課題かもしれません。

私の設計手法は、木造が得意な建築士や職人、木造が好きなピアニストに好まれます。そのため、一般の施主には提案書の段階で理解されないことが多く、とくに、予算が厳しい近年は、実現する現場が減少しています。

これも時代の流れなのかもしれないですが、私の草創期の問題意識は変わっていません。変わるのは時代とユーザーの心です。
次のページに私のコンセプト・理念の一部をまとめています。
木造防音室の取組み
プロフィール(防音設計)

とくに、木造の新築住宅の生活防音や音楽室の実現は、施主の理解力や努力に大きく左右されます。これが私が約26年間の勉強や担当案件で得た結論です。我々専門家は、そのための手助けをすることに過ぎないのです。

企業の看板の大きさや知名度だけで判断する人には、永遠に理解できないことだと思います。

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