マンションの戸境壁からの騒音事例

 マンションの戸境壁に、木材や軽量鉄骨の下地があり、二重壁の内装構造になっている場合は、コンクリート躯体にクロス直張りの状態よりも遮音性能が低下することがあります。

 下地が壁面から絶縁されていても、数センチから10センチ程度の空気層は、比較的低い周波数の声やテレビの音、ピアノなどの音を余計に伝播してしまい、二重壁の仕様が逆効果になります。

 この状況を把握して、有効な防音工事を設計・提案できる専門業者は割りと少なく、盲点になっています。空洞部にグラスウールのような低音域の吸音率が低い素材を充填しても効果は余り期待できません。

 改善の理想は解体して防音壁を再構築することですが、予算的な問題を抱えているかたは、適切な防音材を重ねて施工することにより、ある程度、状況を改善できる場合もあります。

 いずれにせよ、空気層が逆効果になる周波数が存在することを認識している専門業者に相談することが大切です。

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