自宅のマンションで経験した騒音被害と防音体験

 防音職人は、防音対策に特化した専門チームとして運営するために構築したウェブサイトの総称(著作権表示)です。 本格的に稼動させることを決意した2つの契機がありました。
 1つは、自宅マンションの騒音被害に対処するため、天井・GL防音の追求を目的として、自宅を実験台にして効果や騒音伝播状況を 観察したことです。
→ マンション騒音と対策(体験談ブログ)
→ 防音職人のサテライトページ(初めて作ったページを再構築)

 もう1つは、後述する、世田谷区のマンション現場でした。この2つの経験が、現在の防音職人のウェブサイト構築のベースとなり、 私(ウェブマスター)の防音設計・建築コンサルティング業務の道しるべとなりました。


建築士や不動産コンサルタント、ゼネコン施工者が諦めたマンション騒音現場

 この現場(世田谷区内の分譲マンション)は、先に建築士や不動産コンサルタント、ゼネコン施工技術者などが現場を調査したり、 騒音問題の原因と対策を検討していました。
 ところが、全ての専門家が騒音対策は、騒音源である機械設備を丸ごと移設するか使用停止にするしかないという結論を出しました。 しかし、管理組合・区分所有者の所有物であり、移設先も工事費用も捻出することは無理であることが明らかでした。

 相談者は、防音職人が最後の砦だと、言ってくださいました。すぐに現場を調査して出した可能性は、騒音は少なくとも半減できる という見込みでした。

 騒音が離れた部屋まで大きく響いていたのは、機械設備(駐車場のシャッターなど)の取付け・設計の不備だけでなく、 壁・柱・梁のGL工法が原因であることが分かりました。
 今まで他の専門家が何を考えて分析・検討したのか、それ自体が非常に疑問でした。相談者は音が小さくなって眠れるようになれば助かる、 と言われました。
 完全防音は無理であることは、最初から理解されていました。決して神経質なかたではなく、冷静な判断が出来るかたでした。私は、これならば、 可能性は十分にあると判断しました。

 騒音は、寝室の天井の梁や外壁・柱に全体的に響いていました。床は防音材敷設による簡易防音でも対処できそうでしたので、防音工事が 必要な箇所だけ対策設計を検討しました。
 そして、内装など専用部のみ防音工事を実施して、騒音を大幅に軽減することに成功しました。依頼者からは、十二分の感謝を いただきました。
マンション騒音の防音工事
 一方で、他の専門家と言われる業者の不誠実さと能力不足に憤っておられました。調査を担当した不動産コンサルタントは、お金だけは、 しっかり受け取ったそうです。しかも建築士です。

 私が開業して間もない頃でしたので、当時は、建築士を始めとする専門家が、余りにも知識も技術・経験もない事実に驚きましたが、 現在でも、GL工法などの問題は、依然として、よくある相談ケースです。
 とにかく、上記の2つの経験が、マンション騒音を始めとして、防音設計・工事に本格的に取り組む契機となったのです。