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当ページは住宅防音体験から見た防音対策と留意点などを紹介する情報サイトです。
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防音関連情報
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■ 自力で取り組んだ防音対策 ■
防音対策と一言葉で言っても書籍やネット上の情報は多様なものがあり、防音材料や関連商品は騒音の状況・場所に応じて使うべきものであり、
有益な情報を判断すること自体も難しいものです。
とくに建築や音響の世界に無関係なユーザーには理解しにくいことだと思います。
そこで、当ページでは自力で行った防音リフォーム及び防音材料の実物実験(自宅)や知人宅での防音体験などを公開すること
により、少しでもユーザーの参考になるように情報としてご紹介するものです。
※このページの体験談は、平成18年(2006年)現在の情報による記述です。
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大失敗だったGL壁面防音対策
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約10年前(平成8年)に、自宅マンションの戸境壁面(GL工法)及び外壁面(GL工法)の騒音対策を行うため、防音専門業者に対策を依頼した
のですが大失敗でした。
当時は設計において、戸境壁面にGL工法を使用する非常識なものが少なくなく、自宅マンションもその一つで、音が筒抜け状態でした。
そこで、防音専門業者に依頼したのですが、まったく効果がありませんでした。鉛シートを貼り付けた石膏ボードをGL壁面に
直接打ちつけたのです。その専門業者は「絶対防音効果がでます。」と明言していたので期待しました。
ところが、高価な材料と施工費をかけたにもかかわらず、殆ど効果がないだけでなく、高音域の音が反響・共振するようになり逆効果になりました。
設計・施工元請の防音専門業者に苦情を言いましたが、担当者は「そんなはずはない。」の一点張りで話になりませんでした。
※詳しくは防音対策を失敗しないためのノウハウをご参照ください。
その後、他の部屋の防音施工から、この業者を外し、自分で防振シートを張り、フカシの幅の限界(建具や見切りの関係で)から、デザインボード(画材)
をタック留めして、クロス仕上げとしました。この大半を自分で施工した壁面のほうが防音効果が出て、費用も3分の1以下で済みました。
要するに、GL壁面の固体音については、鉛シートや通常の石膏ボードを二重張りにしたぐらいでは効果がないのです。しかも状況によっては音が
反響・共振するのです。
GL工法壁面においては、防振性のある防振マット・シートを重ね張りしてサンドイッチにしたほうが効果が出るようで、要するに弾力性があり防振性
の高い素材が固体音の防音対策には効果的であることがわかりました。
防音専門業者とは名前ばかりの業者も多いのに加えて、防音材料も使い方次第で効果が出ないことが自宅や知人宅での体験及び防音設計の専門データ
などで裏付けることとなり、私にとっては教訓とともに貴重な体験となりました。
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天井防音対策には吸音層と複合的防音材使用が不可欠
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リビングと寝室の天井防音対策で学んだことですが、どんな立派な防音材料を使用しても天井裏の空間がなかったり、下地が天井スラブに直付け
されていては防音効果は半減するということです。
これは非常に重要な原則として知っておく必要があります。天井防音では天井裏に吸音層を確保することにより、防音ボードの効果を
高めることができます。また、素材の異なる遮音・防振材(制振材)を併用することは、幅広い音域の騒音を防音することに効果的です。
要するに、吸音・防振・遮音の複合的効果が防音性能を高めることがわかりました。
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こんな防音専門業者には要注意
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私の今までの経験ですと、次のようなリフォーム業者等による防音工事は十分気をつけたほうが良いと思います。
*自社製品を過信する、安全策を考えない。
*音の状況や現況の構造・設計図を確認しない、人の話を聞かない。
*防音材料の測定値データのみを提示して実例を提示しない。
*吸音・防振(制振)・遮音のシステムを理解していない。
いずれにせよ、納得がいかない場合は契約すべきではないでしょう。
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遮音フローリングの過信は禁物
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軽量床衝撃音と重量床衝撃音を勘違いしている人が少なくないのですが、重量衝撃音対策の遮音フローリングの既製品はないということです。
遮音フローリングは、あくまでスリッパなどの歩行音や小さな落下物の衝撃音を軽減する「軽量床衝撃音対策」なのです。LL45遮音フローリングは
通常のマンションでよく使用されている汎用品ですが、スラブや床下地などの構造によっても遮音効果は異なりますので、あまり過度に期待
しないほうが無難です。
※遮音フローリングは軽量衝撃音対策であり、子供の走る音・飛び跳ねる音、大人の足音など重量衝撃音には殆ど効果は無いと認識すべき
ちなみに、軽量床衝撃音対策にはフローリングよりもパンチカーペットのほうが一般的に効果が高いです。
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防音材料の性能によって防音効果に差が出る
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実は、自力で防音対策を研究して取り組み始めた頃、以下のように防音対策を説明する専門業者が10年前頃は多かったのです。
「音を伝えにくい音響透過損失の大きな遮音材料と、音を吸収しやすい吸音材料を総称して防音材料という。遮音性を高めるにはコンクリートや鉄板・
鉛などの重い材料、吸音性を高めるにはグラスウールやロックウールなどの音を吸い込む材料を用いるが、両方を組み合わせることで音を遮断する
性能(防音性)をよくすることができる。 」
上記の説明は半分は合っているんですね。まったく落ちているのが「防振・制振材」です。要するに「吸音・防振・遮音」の防音システムを理解して
いない専門業者が当時は非常に多かったのですが、現在でも少なくないのです。また、石膏ボードも遮音材であり、使い方によって十分に遮音効果を
発揮することが出来ます。もちろん、単独では音響特性・遮音特性など弱点がありますが、使い方次第です。
また、「防振材・防音ボード」でも製品・材質によって防音効果が大きく異なることがわかりました。
防振・制振ボードという防音ボードが既製品でいくつかありますが、鉛と石膏ボードを張り合わせたボード、石膏ボードに樹脂を塗って加工したボード、
防振ゴムを石膏ボードに張り合わせたボード、アスファルト基材を石膏ボードに張り合わせたボード、大体これらが主な既製品です。
このうち、GL工法および天井の振動音対策に効果が少なかったのは、鉛ボードと樹脂ボードでした。逆に最も効果的だったのが防振ゴムボード
でした。ただし、既製品の価格や効果にはバラツキがあり、値段が高くても効果の低い製品もあるようで、製品の防音特性や仕様を確認する必要が
あります。
※GL壁の防音には、鉛ボードは逆効果になる場合が多いので要注意です。
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